糖度98%楽観的恋愛
生徒を家に泊めるって大丈夫なのかという思いもあるが、今更滝沢先生に常識など求めるのが間違っている。
それに、こうして一緒に晩ごはんを食べる関係性になってから、滝沢先生は一度も私に妙なことをしてこない。
他の生徒との噂も聞かないし、生徒に手を出す変態だというのは私の思い込みだったかもしれない。
「そっちの方が楽なので、泊めていただけると嬉しいです」
どうせ一度は泊まっているので大した抵抗意識もなく、私は滝沢先生の提案を受け入れた。
――――その日から、私はたまに、晩ごはんを食べた後は滝沢先生の家に泊まってから学校へ行くようになった。
家に人がいるというのは不思議な感覚だった。
寝て起きた時、別の部屋に滝沢先生がいる。
先に起きていて朝ご飯を作っていてくれることもある。
誰かに朝ご飯を作ってもらえるのは、中学生の時以来のことだった。