不屈の機動隊員と始めるあまから新婚生活〜この愛、刺激的です!〜

「とりあえず無事に終わって安心しました」

 なにはともあれ結婚の挨拶は完了した。
 罪悪感はご両親に頼まれた通り、鳴海に尽くすことで昇華させるしかない。

「俺は全然心配してなかったよ。料理上手でかわいい真綾ちゃんを連れていけば絶対に喜ばれると思ってたし」

 鳴海はなぜか自信満々で言い返した。
 社交辞令だとわかっているけれど、褒められて悪い気はしない。

「それでさ。一緒に暮らすマンションなんだけど、ここはどうかな? 去年建てられたばかりの新築で、セキュリティと防音もバッチリ。不動産会社のおすすめ物件」

 鳴海は不動産屋の名前が印刷された封筒から間取り図を取り出し、テーブルの上に広げて真綾に見せてくれた。

「広くて素敵なマンションですね」

 五階建ての四階にある角部屋。少し広めの3LDKだ。
 三口コンロのシステムキッチンに、食洗機もついている。南側にあるリビングは日当たりもよさそうだし、オートロックも完備されている。
 立地も訓練所まで歩いて十分以内と申し分ない。

「問題ないなら次の休みに契約してくる」
「わかりました」
「あ、ちょうど不動産会社から電話だ。ちょっと出てくる」

 鳴海はスマホ片手に椅子から立ち上がり、店の外まで歩いて行った。

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