不屈の機動隊員と始めるあまから新婚生活〜この愛、刺激的です!〜
◇
鳴海の両親へ挨拶してから数日後。
「あの、織恵さん。今、よろしいでしょうか?」
真綾は昼営業が終わり倉庫で食材の棚卸しをしている織恵におずおずと話しかけた。
「ん? どうしたの?」
織恵は顔を上げ、チェックリストに鉛筆を走らせる手を止める。
真綾は思い切り息を吸った。
「実は私、今度結婚することになりました!」
そのまま勢いに任せ、ひと息で結婚を報告する。
「結婚?」
当然ながら織恵は腰を抜かしそうになっていた。
まさか、真綾が結婚するとは思っていなかったのだろう。自分で言うのもあれだけれど、これまで結婚のけの字も匂わせたことがない。
「相手は誰!? 真綾ちゃん、お付き合いしている人がいたの?」
織恵から問い詰めるように肩をガクガク揺さぶられ、次第に頭がクラクラしてくる。
「あ、えっと。け、結婚の相手は、鳴海太陽警部補で……」
真綾はしどろもどろになりながら答える。