不屈の機動隊員と始めるあまから新婚生活〜この愛、刺激的です!〜
「鳴海さん!? いったいいつの間に!?」
ふたりの出会いの詳細を話せと熱望されたが、時間の都合上割愛した。
「それで、織恵さんには婚姻届の証人をお願いしたいんできないかと」
「私でいいの?」
「はい。もちろんです」
真綾はあらかじめ用意していた婚姻届をエプロンのポケットから取り出し、織恵に渡した。
「あ〜鳴海さんかあ。あの人、奥手でお堅い人だと思ってたんだけど、やるときはやるのねえ。まあ、いずれこうなるんじゃないかと予想はしてたけど」
織恵はブツクサ言いながらも、スラスラと証人欄に署名をしてくれた。
「おめでとう、真綾ちゃん。それにしても、大変な人と結婚するのね。困ったことがあったら、なんでも言ってちょうだい」
「はい」
ふたりが結婚を決めた本当の理由は、おいそれと話せない。
たとえこの結婚が形式的なものでも、織恵に手放して祝福されるとうれしかった。