不屈の機動隊員と始めるあまから新婚生活〜この愛、刺激的です!〜
機動隊食堂の勤務スケジュールは、なかなかハードだ。
営業時間は朝六時半から夜八時半まで。
食堂では朝、昼、夕と三食すべてを提供している。
身体が資本の機動隊員の胃袋をきっちり満足させるのは容易ではない。
食事量もさることながら、身体づくりに必要な栄養素にも気を配る必要がある。
飽きないようにメニューのレパートリーだってかなり豊富だ。
働き始めて半年の真綾など、まだすべてのメニューを作りこなせない。
ベテランの調理師達から学ばせてもらってばかりだ。
「次の方どうぞ」
真綾はカウンターの前に立ち、順調に配膳作業をこなしていった。
今日の夕食のメインメニューはカレイの煮つけと豚しゃぶサラダ。
小鉢のきんぴらごぼうとポテトサラダは選択式だ。
ご飯は隊員自身の手で好きな量を茶碗に盛ってもらう。
あとは豆腐とネギの入ったすまし汁とヨーグルト。
成人男性の一食としてはかなりのボリュームがあるが、彼らにはちょうどいい量だ。
厳しい訓練に取り組む隊員達にとって、食事は大事な栄養補給であり、憩いの時間でもある。
とにかくお腹いっぱい食べさせるというのが、主任栄養士である織恵の方針だ。