【完結】お兄ちゃんと、私の秘め事

 私も最後の一口のカレーを食べちゃう。
 お兄ちゃんを見ると、お兄ちゃんはにっこり笑った。

「そうだよ。父さん、俺達は仲良しさ。二人とも、そろそろ行かなきゃまずいんじゃないの?」

 時計を見て、お兄ちゃんが言った。

「お! そうだね。律子さん、もう行ける?」

「えっと……片付けが……ちょっと」

「そんなの、俺がやっとくよ。映画館の席は予約してあるんでしょ? 早めに行かないと。夕飯だって二人で行けばよかったのにさ」

「いいの? ありがとう。助かる! だって大事な家族の時間じゃない。土曜日は絶対に四人で食べたいの」

 そう言って、ママは……律子さんは、パタパタと準備を始める。
 律儀な律子さん。
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