甘い秘め恋は生徒会室で
ほんと病みつきになる。
ケーキとのキスは。
味覚がない俺にとって最高級のデザートだ。
ドロ甘で
ドラックのような高揚感が味わえて
媚薬のように俺の脳をとろけさせてくる。
誤解はするな。
ケーキなら相手は誰でもいいわけじゃない。
大好きな女だからこそ得られる幸福感。
誰にも妃奈を取られたくないくて。
死ぬまで独占したくて。
俺ことを大好きになってもらいたくて。
唇から伝わるぬくもりと甘さを堪能し続けたい欲望にいったん蓋をして、俺は壁ドン状態で妃奈の耳元に唇を移動させた。
――早く俺に沼ってほしい。
低いワイルドボイスに、願望と甘さを密かに溶かす。