俺が必ずこの女を殺す【マンガシナリオ】
第4話
柚季の手のひらにはまだドクン、ドクン…と澪奈の鼓動が伝わってきている。
柚季(まだ動いてる…。人間を殺す、なんてはじめての経験だ。加減が分からない。どれだけ力を込めたらいいんだ?)
柚季の額から汗が落ちていく。もう一段階手のひらに力を込めようとしたその時、澪奈の口がパクパクと動く。
澪奈「……、ゅ……、、、…っ、っ、……、っ。」
ビックリして目を大きく見開く柚季。しかし澪奈の瞼は閉じたまま。
柚季(なんだ、寝言か。びっくりさせやがって…)
澪奈「…っ、ゆ…、、…っ、き! っ、ゆ…」
柚季(別にこいつが何かを喋ろうが俺の決意は変わらない。短い間だったけど手がかかる女だったな。明日この女の死体は総長に引き渡すつもりだ。そしたら海にでも沈められるのか?……まぁいい。俺には一切関係ないことだ。悪く思うなよ。下っ端の俺が考えるべきことはこの任務を遂行することだけだ。これで俺はやっと……)
幹部への道が具体的に頭に浮かんでいる柚季。
その時、ただの寝言に、耳を傾けてしまった。
澪奈「ゆ…、、っ、!ず、、……き!……っ!」
訳: ” ゆ ず き !”
澪奈の首を持つ手が弱まる柚季。殺そう、という決意がここでちょっと鈍ってしまう。それでも自分に打ち勝とうと必死に手に力を込めるが……
柚季「…………くそ…っ、」
柚季(殺せ殺せ殺せ…!さっさと殺せ!)
澪奈「…、、ゅ、っ…っ…」
*朝*
オンボロアパートに朝日が差し込んでいる描写。澪奈がスヤスヤと眠るベッド横で柚季が項垂れている。
〈柚季sideモノローグ〉
───────殺せなかった。
俺は昨晩、この女を殺せなかったのだ。
〈モノローグ終了〉
澪奈の瞼がピクっ、と動く。やがて虚ろな目で部屋を見回した澪奈は柚季の姿を捉えたその瞬間「あっ!」と声を上げた。寝ぼけ眼な目に急にハイライトがかかったかのように、キラッキラな眼差しを柚季に向ける。
澪奈「ゆっ……、、ゅゅ……、、っ、ゆずゅ………、、きっ!…………ゆず、、きっ!」
柚季のところに行こうとし、ベッドから体を起き上がらそうとしていたが澪奈の右手には手錠がついているので案の定起き上がれない。やがて諦めたのか体を脱力させてゴロン、と寝っ転がった澪奈。今度はプクッ、とほっぺを膨らませて柚季を見ている。
柚季(あ、怒ったか…?)
澪奈が足をバタバタさせて呑気に騒ぎ出す。
澪奈「ねっころがりっぱつまんないー。お外遊び行きたいっ!」
柚季「…」
澪奈「ねね!しりとりっ!しりとりしよっ!」
柚季「…」
柚季(あーあ、今頃この女の死体を総長の所に持って行っている予定だったのに…。俺の計画はもう狂いっぱなしだ)
澪奈「ねねねねーっ!!遊ぼーっよ!!ト、ラ、ン、プ!神経衰弱ぅ!!」
柚季(神経が衰弱してんの、こっちだっつーの)
澪奈「遊ぼっ!」
柚季(てか、なんかこいつ……昨日に比べて、
めちゃくちゃ喋るようになったな)
澪奈がベッドをトントン、と叩く。
澪奈「こー、こ!」
柚季(ここに来い、と?)
柚季「…行かない。てか静かにしろ」
柚季(起きたばっかなのにうるせぇやつ)
澪奈「あれっ?ない!…ない!」
今度は何かを探すかのようにベッド辺りをキョロキョロと見回し始めた澪奈。
柚季「今度はなんだよ……」
澪奈「くまざぶろ、ない……っ!」
柚季(昨日あげたゴミか……。ったく……)
柚季「踏んでる。そこ」
ちょうど左肘で踏んでいたので指さすと「あっ、あった!あったあった!」と大喜びしていた。
柚季「あのさ、お前分かってる? 今拘束されてんの。右手見てみろ。手錠かかってんだろ」
澪奈「うんっ!」
柚季「うんっ!じゃねぇよ!もうちょい俺に警戒心を持て。警戒心を!」
柚季が怒鳴ると、理解できない、とばかりに澪奈は大きく首を傾げた。
澪奈「ん?」
柚季「ん?じゃねぇよ!」
呆れて大きくため息を吐き出す柚季。すると澪奈がなんの疑いも無い瞳を向けてきた。
澪奈「私と一緒にいたいんでしょ!」
柚季「は?」
澪奈「どこにも行って欲しくないんでしょ!」
柚季(まぁ、殺したい訳だからどこにも行って欲しくない、のはそうなのだが…)
柚季「俺、冷たいだろ?怖いだろ?」
柚季(病院出た途端豹変した男にもうちょい疑問を持てよ!)
澪奈「ギャップでしょ!大丈夫だよ!」
柚季(あぁ、なるほど。どうやらこいつはこの豹変をギャップと受け取ったらしい。徹底的にズレてるな。一体どういう教育をされてきたんだよ!)
澪奈「ギャップかっこいい!」
柚季「…あっそ」
柚季(ギャップとか思った自分を悔やむんだな。今日こそ殺すんだからな!俺も昨晩はきっとどうかしてた)
〈昨晩の回想〉
首を絞めている自分と、寝言で” ゆ ず き ! ”と名前を呼ばれているシーン
〈回想終了〉
殺せなかった自分を悔やむ柚季。
柚季(たかが寝言で名前を呼ばれたぐらいでなんだ! 何で躊躇ったんだよ、俺…。)
頭を掻きむしり、イライラとモヤモヤと葛藤する柚季。すると澪奈が声を上げた。
澪奈「あーっ!、、あっ!」
柚季「もう!うるせぇよ…ちょっと黙っ…」
澪奈「ゆずきっ!」
柚季「…なんだよ」
澪奈「聞いて!私いっぱい喋れるようになったよ!あいうえお!かきくけこ!あいうえお!かきくけこっ!」
喋れてる自分に今頃気付いた澪奈。
”あいうえお”と”かきくけこ”を言えた回数を指を折って熱心に数えていた。
柚季(何やってんだよ…。変なの)
柚季「ぷっ……」
柚季(あ、やべ)
澪奈がなんか面白くて、不覚にもつい吹き出してしまった柚季。チラ、と澪奈の様子を伺うと、これでもかとわぁー!と目を瞬かせていた。屈託のない笑みを浮かべている。
澪奈「ゆずき笑ったー!」
柚季「うっ、うるせぇ!」
澪奈「楽しいねっ!」
柚季「楽しくねぇよ!こっち見んな!」
ツンデレ柚季と、澪奈が楽しそうに??言い合っている描写。そんな時、急に澪奈の様子がおかしくなる。
澪奈「へへっ、楽しい…よぅー………はぁ…っ、はぁっ……」
柚季(ん?なんだ……?)
澪奈「はぁ…っ、はぁ……っ、ぅ…っ、、」
柚季「え……ちょっ、どうしたんだよ!?」
澪奈「はぁ……、はぁっ……、、」
柚季「お、おい!」
苦しそうに顔をゆがめて、口元を押さえる澪奈。動揺する柚季。慌てて澪奈に駆け寄り、肩を揺する。
澪奈「……ぅっ………きもちわる……い…」
柚季「気持ち悪い!?吐くか!?」
柚季(ベッドが汚れるのだけは御免だ。あ!トイレ!そうだトイレに連行しよう!)
手錠を外して澪奈を抱き上げる柚季。澪奈の顔は真っ赤で、体はヘニョヘニョ。なんの力も入っていなかった。
柚季「体、あつ……」
柚季(これ……大丈夫なのか?………死なねぇ……よな? いや、死んだとて、それは俺的には全然いいのだが…。むしろ死ぬなら死ぬでいい…。いや、でもこれは俺の初任務…。ちゃんと俺が殺さないと…。だから勝手に死なれたら困る。いやでも…)
グルグル考える柚季。
○道(夜)
首元まですっぽりと毛布にくるまった澪奈をお姫様抱っこして柚季が夜道を全力で走っている柚季。
柚季(何してんだよ俺、何してんだよ俺!!!)
澪奈「はぁ…ぅ、っ、…っ、」
〈柚季sideモノローグ〉
────さっき熱を測ったら40度以上あった。顔も真っ赤だし、すげぇ苦しそうだ。
〈モノローグ終了〉
自らのモノローグに突っ込む柚季。
柚季(って!だからなんだよ! なんで俺必死になってこいつのこと運んでんだよ!)
○病院(19時)
ガラン、と静まり返ったロビーを走る柚季。
柚季「はぁ、はぁ…っ、」
柚季(こんな走ったのは中学のマラソン大会以来だ。外寒いし、手、かじかんで上手く動かねぇし。散々だ。この女が来てから散々すぎる。やっぱり昨日殺しておくのが正解だった。
そう思うのに────…
とっくに終了している外来の扉を片っ端から叩く柚季。必死な様子。
柚季「すいません!ちょっとこいつ診てやって下さい!「すいません!」
柚季(どこ連れてきゃいいんだ!?救急外来?内科? 時期死ぬ女の為になんでこんな必死こいて医者を探さなきゃなんねぇんだよ! なんでこんなパニックにならなきゃいけねぇんだよ!)
柚季の頭の中はもう、ぐちゃぐちゃ。殺したいんだか助けたいんだかよく分からないことになっている。
柚季(まだ動いてる…。人間を殺す、なんてはじめての経験だ。加減が分からない。どれだけ力を込めたらいいんだ?)
柚季の額から汗が落ちていく。もう一段階手のひらに力を込めようとしたその時、澪奈の口がパクパクと動く。
澪奈「……、ゅ……、、、…っ、っ、……、っ。」
ビックリして目を大きく見開く柚季。しかし澪奈の瞼は閉じたまま。
柚季(なんだ、寝言か。びっくりさせやがって…)
澪奈「…っ、ゆ…、、…っ、き! っ、ゆ…」
柚季(別にこいつが何かを喋ろうが俺の決意は変わらない。短い間だったけど手がかかる女だったな。明日この女の死体は総長に引き渡すつもりだ。そしたら海にでも沈められるのか?……まぁいい。俺には一切関係ないことだ。悪く思うなよ。下っ端の俺が考えるべきことはこの任務を遂行することだけだ。これで俺はやっと……)
幹部への道が具体的に頭に浮かんでいる柚季。
その時、ただの寝言に、耳を傾けてしまった。
澪奈「ゆ…、、っ、!ず、、……き!……っ!」
訳: ” ゆ ず き !”
澪奈の首を持つ手が弱まる柚季。殺そう、という決意がここでちょっと鈍ってしまう。それでも自分に打ち勝とうと必死に手に力を込めるが……
柚季「…………くそ…っ、」
柚季(殺せ殺せ殺せ…!さっさと殺せ!)
澪奈「…、、ゅ、っ…っ…」
*朝*
オンボロアパートに朝日が差し込んでいる描写。澪奈がスヤスヤと眠るベッド横で柚季が項垂れている。
〈柚季sideモノローグ〉
───────殺せなかった。
俺は昨晩、この女を殺せなかったのだ。
〈モノローグ終了〉
澪奈の瞼がピクっ、と動く。やがて虚ろな目で部屋を見回した澪奈は柚季の姿を捉えたその瞬間「あっ!」と声を上げた。寝ぼけ眼な目に急にハイライトがかかったかのように、キラッキラな眼差しを柚季に向ける。
澪奈「ゆっ……、、ゅゅ……、、っ、ゆずゅ………、、きっ!…………ゆず、、きっ!」
柚季のところに行こうとし、ベッドから体を起き上がらそうとしていたが澪奈の右手には手錠がついているので案の定起き上がれない。やがて諦めたのか体を脱力させてゴロン、と寝っ転がった澪奈。今度はプクッ、とほっぺを膨らませて柚季を見ている。
柚季(あ、怒ったか…?)
澪奈が足をバタバタさせて呑気に騒ぎ出す。
澪奈「ねっころがりっぱつまんないー。お外遊び行きたいっ!」
柚季「…」
澪奈「ねね!しりとりっ!しりとりしよっ!」
柚季「…」
柚季(あーあ、今頃この女の死体を総長の所に持って行っている予定だったのに…。俺の計画はもう狂いっぱなしだ)
澪奈「ねねねねーっ!!遊ぼーっよ!!ト、ラ、ン、プ!神経衰弱ぅ!!」
柚季(神経が衰弱してんの、こっちだっつーの)
澪奈「遊ぼっ!」
柚季(てか、なんかこいつ……昨日に比べて、
めちゃくちゃ喋るようになったな)
澪奈がベッドをトントン、と叩く。
澪奈「こー、こ!」
柚季(ここに来い、と?)
柚季「…行かない。てか静かにしろ」
柚季(起きたばっかなのにうるせぇやつ)
澪奈「あれっ?ない!…ない!」
今度は何かを探すかのようにベッド辺りをキョロキョロと見回し始めた澪奈。
柚季「今度はなんだよ……」
澪奈「くまざぶろ、ない……っ!」
柚季(昨日あげたゴミか……。ったく……)
柚季「踏んでる。そこ」
ちょうど左肘で踏んでいたので指さすと「あっ、あった!あったあった!」と大喜びしていた。
柚季「あのさ、お前分かってる? 今拘束されてんの。右手見てみろ。手錠かかってんだろ」
澪奈「うんっ!」
柚季「うんっ!じゃねぇよ!もうちょい俺に警戒心を持て。警戒心を!」
柚季が怒鳴ると、理解できない、とばかりに澪奈は大きく首を傾げた。
澪奈「ん?」
柚季「ん?じゃねぇよ!」
呆れて大きくため息を吐き出す柚季。すると澪奈がなんの疑いも無い瞳を向けてきた。
澪奈「私と一緒にいたいんでしょ!」
柚季「は?」
澪奈「どこにも行って欲しくないんでしょ!」
柚季(まぁ、殺したい訳だからどこにも行って欲しくない、のはそうなのだが…)
柚季「俺、冷たいだろ?怖いだろ?」
柚季(病院出た途端豹変した男にもうちょい疑問を持てよ!)
澪奈「ギャップでしょ!大丈夫だよ!」
柚季(あぁ、なるほど。どうやらこいつはこの豹変をギャップと受け取ったらしい。徹底的にズレてるな。一体どういう教育をされてきたんだよ!)
澪奈「ギャップかっこいい!」
柚季「…あっそ」
柚季(ギャップとか思った自分を悔やむんだな。今日こそ殺すんだからな!俺も昨晩はきっとどうかしてた)
〈昨晩の回想〉
首を絞めている自分と、寝言で” ゆ ず き ! ”と名前を呼ばれているシーン
〈回想終了〉
殺せなかった自分を悔やむ柚季。
柚季(たかが寝言で名前を呼ばれたぐらいでなんだ! 何で躊躇ったんだよ、俺…。)
頭を掻きむしり、イライラとモヤモヤと葛藤する柚季。すると澪奈が声を上げた。
澪奈「あーっ!、、あっ!」
柚季「もう!うるせぇよ…ちょっと黙っ…」
澪奈「ゆずきっ!」
柚季「…なんだよ」
澪奈「聞いて!私いっぱい喋れるようになったよ!あいうえお!かきくけこ!あいうえお!かきくけこっ!」
喋れてる自分に今頃気付いた澪奈。
”あいうえお”と”かきくけこ”を言えた回数を指を折って熱心に数えていた。
柚季(何やってんだよ…。変なの)
柚季「ぷっ……」
柚季(あ、やべ)
澪奈がなんか面白くて、不覚にもつい吹き出してしまった柚季。チラ、と澪奈の様子を伺うと、これでもかとわぁー!と目を瞬かせていた。屈託のない笑みを浮かべている。
澪奈「ゆずき笑ったー!」
柚季「うっ、うるせぇ!」
澪奈「楽しいねっ!」
柚季「楽しくねぇよ!こっち見んな!」
ツンデレ柚季と、澪奈が楽しそうに??言い合っている描写。そんな時、急に澪奈の様子がおかしくなる。
澪奈「へへっ、楽しい…よぅー………はぁ…っ、はぁっ……」
柚季(ん?なんだ……?)
澪奈「はぁ…っ、はぁ……っ、ぅ…っ、、」
柚季「え……ちょっ、どうしたんだよ!?」
澪奈「はぁ……、はぁっ……、、」
柚季「お、おい!」
苦しそうに顔をゆがめて、口元を押さえる澪奈。動揺する柚季。慌てて澪奈に駆け寄り、肩を揺する。
澪奈「……ぅっ………きもちわる……い…」
柚季「気持ち悪い!?吐くか!?」
柚季(ベッドが汚れるのだけは御免だ。あ!トイレ!そうだトイレに連行しよう!)
手錠を外して澪奈を抱き上げる柚季。澪奈の顔は真っ赤で、体はヘニョヘニョ。なんの力も入っていなかった。
柚季「体、あつ……」
柚季(これ……大丈夫なのか?………死なねぇ……よな? いや、死んだとて、それは俺的には全然いいのだが…。むしろ死ぬなら死ぬでいい…。いや、でもこれは俺の初任務…。ちゃんと俺が殺さないと…。だから勝手に死なれたら困る。いやでも…)
グルグル考える柚季。
○道(夜)
首元まですっぽりと毛布にくるまった澪奈をお姫様抱っこして柚季が夜道を全力で走っている柚季。
柚季(何してんだよ俺、何してんだよ俺!!!)
澪奈「はぁ…ぅ、っ、…っ、」
〈柚季sideモノローグ〉
────さっき熱を測ったら40度以上あった。顔も真っ赤だし、すげぇ苦しそうだ。
〈モノローグ終了〉
自らのモノローグに突っ込む柚季。
柚季(って!だからなんだよ! なんで俺必死になってこいつのこと運んでんだよ!)
○病院(19時)
ガラン、と静まり返ったロビーを走る柚季。
柚季「はぁ、はぁ…っ、」
柚季(こんな走ったのは中学のマラソン大会以来だ。外寒いし、手、かじかんで上手く動かねぇし。散々だ。この女が来てから散々すぎる。やっぱり昨日殺しておくのが正解だった。
そう思うのに────…
とっくに終了している外来の扉を片っ端から叩く柚季。必死な様子。
柚季「すいません!ちょっとこいつ診てやって下さい!「すいません!」
柚季(どこ連れてきゃいいんだ!?救急外来?内科? 時期死ぬ女の為になんでこんな必死こいて医者を探さなきゃなんねぇんだよ! なんでこんなパニックにならなきゃいけねぇんだよ!)
柚季の頭の中はもう、ぐちゃぐちゃ。殺したいんだか助けたいんだかよく分からないことになっている。