ときめき♥沼落ち確定★婚約破棄!
「レティシア。そのドレスもよく似合う……それは、嫁いだ姉の古着だが、近く街からお針子を呼ばせるから、いくらでも新しく服を作らせると良い」

 あ。これは……彼のお姉様のドレスだったのね。

 けれど、体型にも合うし、全然古くない。真新しかった下着含め、デザインのセンスも良くて、生地も縫製もしっかりしていた。

「ありがとうございます。けど、お針子は、また次の機会に。私の新しいドレスは、ここに住むことに慣れてからで構いませんわ」

 私……とりあえず、転生したこの異世界に慣れないと……見るもの見るもの新鮮だし、いちいち驚いていても疲れるし。

 ヴィクトルのお姉様の古着が、これ以外にも何枚かあるのなら、当分はそれで構わない。

「ああ……何でも、君の好きにすると良いよ。では、朝食を……レティシア。昨夜も言った通り、隣国の対応もある上に近くの洞窟に今までにないくらい魔物が増えていて、対応に追われているんだ」

「まあ……大変ですね」

 そうなんだ。魔法だってあるし……魔物も居る世界線なの? なるほど、RPGゲームのような世界なのかもしれない。

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