ときめき♥沼落ち確定★婚約破棄!
 だって、リアム殿下だって浮気してないし何も悪くなかった。

「だから……レティシアは俺に婚約破棄された場で、確たる証拠もなく適当な罪状で破棄された代償として、公爵令嬢に相応しい男を俺に紹介するように求める予定だった」

「……それって、どういうことですか?」

 婚約破棄に対する、代償……当たり前のようで、罪に対する罰ならば関係なさそうだけど?

「婚約を解消してしまえば、君ならばすぐに違う男が求婚者に名乗りをあげるだろう。ここの、デストレ辺境伯と同じようにな」

「……そうですね」

 ヴィクトルの名前を出して苦笑したリアム殿下に、私は何度か頷くしかない。実際のところ、彼の言うその通りでしたし。

「だが、そうしてしまえば、俺が紹介する男以外近づけないし、レティシアも誰にも言い寄られる心配がないし……問題が解決して、すべての真実を明かすまでの隠れ蓑のつもりだったんだ」

 やっ……ややこしい!

 けど、人気のある公爵令嬢を、隠れ婚約者としてキープしておくには、これが必要だったってこと?

「あ……けど、私があの時、婚約破棄に頷いてしまったから?」

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