手が届かない憧れの騎士様を庇って命を落としたら、それまで積み上げた善行が認められ彼の守護女神に抜擢されてしまうという羞恥プレイ。
「レブロン……それは、お前が決めることでもないだろう」

 ヒースはまだ何かを言いたげだったレブロンを振り切るようにして、与えられた部屋へと戻り書類の整理を始めた。彼を守護する役目の私は、それをじっと見ているだけ。

 守護女神は便利なもので、起床と就寝はヒースと一緒の時間に起きて眠る。だから、彼が寝ている間、暇な時間を持て余すこともない。

 だって、ヒースが動き出せば何かと刺激があるし、私は彼の仕事姿にうっとりしていれば良いから。睡眠中に何かあったら大変そうだと思うものの、何か危機あった時は自然と起きてしまうらしい。

 私も女神になるまで知らなかったけど、守護女神の仕様というのはとても便利に出来ている。


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