コワモテ御曹司のごほうびは私!?どうやらスパダリを手に入れてしまったようです
統括室に戻った美沙は、ジャケットからスーツに着替える彰の手伝いをした。
夏目に指定されたネクタイを彰に手渡すと、慣れた手つきでネクタイを締めタイピンをつける。
「美沙、うちの情報を綾小路商事に売ったのは、営業部の加賀翔太だ」
「……え?」
美沙の従業員番号とパスワードを使用して不正にアクセスし、データをローカルフォルダにコピーして持ち出す手口だと教えられた美沙は目を見開いた。
「だから出社するなと……?」
絶対に私じゃないという状況を確認するために?
会社にいなければ私はログインできない。
いない間に私のログイン記録が出れば、それは誰かが不正アクセスをしているということだ。
「今朝も不正アクセスされた。警告音が鳴っただろう?」
鳴ったのは彰に抱き枕にされている時だ。
「どうして不正アクセスだとわかるのですか?」
「この会社は中小企業としてはありえないほどセキュリティが高いのです」
作ったのは当時まだ学生だった彰だと夏目はチラッと彰の方を確認しながら、誰がどんな操作したかも、誰が何を印刷したかも記録が残っているのだと夏目は説明した。
「あのフォルダには特別な保護がかかっているんですよ」
特別共有フォルダのデータは、会社のパソコンでしか表示ができない。
メールで送っても相手が開くと真っ白に。
印刷もできないため紙で持ち出すこともできない。
美沙のIDを使用し、まずは特別共有フォルダからファイルをローカルフォルダにコピー。
会社のパソコンを持って社外へ。
綾小路商事はパソコン画面の写真を撮ったのではないかと。
「だから不完全な特許の資料と、不完全な製品ができあがったのでしょう」
図面や技術資料をそのまま使用できないので、作り直したが不鮮明な所に不備や欠陥ができたのだろうと夏目は美沙に説明した。
夏目に指定されたネクタイを彰に手渡すと、慣れた手つきでネクタイを締めタイピンをつける。
「美沙、うちの情報を綾小路商事に売ったのは、営業部の加賀翔太だ」
「……え?」
美沙の従業員番号とパスワードを使用して不正にアクセスし、データをローカルフォルダにコピーして持ち出す手口だと教えられた美沙は目を見開いた。
「だから出社するなと……?」
絶対に私じゃないという状況を確認するために?
会社にいなければ私はログインできない。
いない間に私のログイン記録が出れば、それは誰かが不正アクセスをしているということだ。
「今朝も不正アクセスされた。警告音が鳴っただろう?」
鳴ったのは彰に抱き枕にされている時だ。
「どうして不正アクセスだとわかるのですか?」
「この会社は中小企業としてはありえないほどセキュリティが高いのです」
作ったのは当時まだ学生だった彰だと夏目はチラッと彰の方を確認しながら、誰がどんな操作したかも、誰が何を印刷したかも記録が残っているのだと夏目は説明した。
「あのフォルダには特別な保護がかかっているんですよ」
特別共有フォルダのデータは、会社のパソコンでしか表示ができない。
メールで送っても相手が開くと真っ白に。
印刷もできないため紙で持ち出すこともできない。
美沙のIDを使用し、まずは特別共有フォルダからファイルをローカルフォルダにコピー。
会社のパソコンを持って社外へ。
綾小路商事はパソコン画面の写真を撮ったのではないかと。
「だから不完全な特許の資料と、不完全な製品ができあがったのでしょう」
図面や技術資料をそのまま使用できないので、作り直したが不鮮明な所に不備や欠陥ができたのだろうと夏目は美沙に説明した。