コワモテ御曹司のごほうびは私!?どうやらスパダリを手に入れてしまったようです
11.現行犯
ランチを終えた美沙は彰と夏目に翔太が来たことを話した。
「何もされなかったか?」
「はい。隣に座って話しただけです」
同期の子も一緒だったので話してすぐどこかに行ってしまったと言った美沙は、婚約指輪を思い出し真っ赤になった。
「それよりコレの方が……」
質問攻めで困ったと美沙は報告する。
彰は嬉しそうにニヤッと笑うだけで外していいとは言わなかった。
14時からは営業部と会議。
新規営業先の開拓状況、受注状況、客先からの要望など、綺麗にまとめられた資料をもとに説明が続く。
特に大きな問題もなく、会議は普通に終了した。
「ジョージ様とのオンラインミーティングですが、20分ほど遅れると先ほど……」
扉を開けた美沙の横を彰と夏目が会話しながら通過する。
扉を閉めた美沙は、エレベーターに向かう彰を追いかけている最中に名前を呼ばれて振り返った。
「美沙、確認ってしてくれたか?」
「……まだ見てないけど?」
「ちょっと急いでるんだ。今すぐこっちで見てくれないか?」
右手首を掴んだ翔太が強引に美沙を引っ張る。
「えっ? 離して!」
「こっちも約束があるんだ、開いてくれればあとはいいからさ」
「そんなのダメだよ」
振りほどきたいのに振りほどけない。
抵抗してもどんどん引き摺られていく。
必死だった美沙は、後ろから近づく人物には全く気づいていなかった。
ふわっとコロンの香りがした瞬間、後ろから優しく包み込まれる。
「……なんの真似だ?」
「さ、西郷CEO!」
彰に睨まれた翔太は慌てて美沙の手首を離す。
うっすらと赤くなった美沙の手首を彰はそっと撫でた。
「大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます」
でもこの態勢は何?
後ろから腰をがっちり抱え込まれ、右手は握られ、密着が凄いんですけど?
「何もされなかったか?」
「はい。隣に座って話しただけです」
同期の子も一緒だったので話してすぐどこかに行ってしまったと言った美沙は、婚約指輪を思い出し真っ赤になった。
「それよりコレの方が……」
質問攻めで困ったと美沙は報告する。
彰は嬉しそうにニヤッと笑うだけで外していいとは言わなかった。
14時からは営業部と会議。
新規営業先の開拓状況、受注状況、客先からの要望など、綺麗にまとめられた資料をもとに説明が続く。
特に大きな問題もなく、会議は普通に終了した。
「ジョージ様とのオンラインミーティングですが、20分ほど遅れると先ほど……」
扉を開けた美沙の横を彰と夏目が会話しながら通過する。
扉を閉めた美沙は、エレベーターに向かう彰を追いかけている最中に名前を呼ばれて振り返った。
「美沙、確認ってしてくれたか?」
「……まだ見てないけど?」
「ちょっと急いでるんだ。今すぐこっちで見てくれないか?」
右手首を掴んだ翔太が強引に美沙を引っ張る。
「えっ? 離して!」
「こっちも約束があるんだ、開いてくれればあとはいいからさ」
「そんなのダメだよ」
振りほどきたいのに振りほどけない。
抵抗してもどんどん引き摺られていく。
必死だった美沙は、後ろから近づく人物には全く気づいていなかった。
ふわっとコロンの香りがした瞬間、後ろから優しく包み込まれる。
「……なんの真似だ?」
「さ、西郷CEO!」
彰に睨まれた翔太は慌てて美沙の手首を離す。
うっすらと赤くなった美沙の手首を彰はそっと撫でた。
「大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます」
でもこの態勢は何?
後ろから腰をがっちり抱え込まれ、右手は握られ、密着が凄いんですけど?