屈辱なほどに 〜憎き男に一途に愛を注がれる夜〜
お父さんは美風商店街の組合会長をしていて、お父さんが亡くなったあとはお母さんが会長を引き継いでいたから。


組合会長さえ落とせば、あとは芋づる式だとでも思っているのだろう。


でも、ウチは絶対に立ち退きに同意はしない。

そこは、貴斗の岡田精肉店と同じ意見。


「心晴ちゃん、貴斗!若い2人がこの商店街を立て直してくれ!」

「任せてよ!美風商店街は、わたしたちが守ってみせるから」

「さっすが心晴ちゃん!いい娘を持ってよかったな〜、藤崎さん!」

「ええ、そうね」


そうして、お母さんはにこりと微笑んだ。


だけど、わたしはそのお母さんの姿に違和感を覚えた。


…なんだろう。

気のせいな気もするけど、表情がどこかぎこちないというか。



その1週間後。

噂をしていたら、ウチにJOGの鳥飼さんがやってきた。
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