屈辱なほどに 〜憎き男に一途に愛を注がれる夜〜
もうお昼だし、阿久津さんもさすがにスマホがないことには気づいてはいるだろうけど、取りには帰れないだろうし…。
でも、たしか今日は接待で遅くなるとも言っていたから、スマホは手元にあったほうがいいよね。
今日はちょうどお昼から買い物に出かける予定だったし、そのついでに阿久津さんの会社へスマホを届けることにした。
たくさんの高いビルが所狭しと並ぶビル街に、一際高く反り立つビル。
ここが、株式会社アーバンオアシスの本社。
つまり、敵の本拠地。
わたしは受付に阿久津さんのスマホを預けた。
そして、すぐに出ようとしたとき――。
「もしかして…、心晴!?」
そんな声が聞こえて振り返ると、スーツを着た人々の間から私服姿の知っている顔を見つけた。
「貴斗…!?」
そう。
それは、幼なじみの岡田精肉店の店主の貴斗。
でも、たしか今日は接待で遅くなるとも言っていたから、スマホは手元にあったほうがいいよね。
今日はちょうどお昼から買い物に出かける予定だったし、そのついでに阿久津さんの会社へスマホを届けることにした。
たくさんの高いビルが所狭しと並ぶビル街に、一際高く反り立つビル。
ここが、株式会社アーバンオアシスの本社。
つまり、敵の本拠地。
わたしは受付に阿久津さんのスマホを預けた。
そして、すぐに出ようとしたとき――。
「もしかして…、心晴!?」
そんな声が聞こえて振り返ると、スーツを着た人々の間から私服姿の知っている顔を見つけた。
「貴斗…!?」
そう。
それは、幼なじみの岡田精肉店の店主の貴斗。