あいしてる?

❁⃘

早速3時間目から授業があった。
しかもよりによってペアトークがある英語。
こういう初日はお互いの自己紹介がある。

隣の席は静かで大人しい秋野くん。
私は何とかして秋野くんと話したいのだが、そうはいかない。

「はぁい!みなさんHello everyone !
これからペアトークをしてもらいます!Are you ready?」

日本語と英語が入り交じった文章で私達を指示していく。しっかりして欲しい。

「それじゃあ、Ready〜Go!」

「あ、ぇ、はろー?」
「……」
「わっつ、ゆあname?」
「さっき言ったじゃん」

あれ、秋野くんがちょっと笑ったような?
なんでだろう、ちょっと嬉しいかも、

「あ、そうだよねっ、ごめんごめん」
「うん」
「って、英語じゃないじゃん!笑」

つい、秋野くんとの会話に夢中になって、英語で話すのを忘れてしまっていた。

「あの、えっと、秋野くんは、どこの中学校から来たの?」
「花之岡中学校」
「え、うそ、近い」
「どこからきたの?」
「私、柊中学校」
「ほんとだ、」
またクスッと笑った。秋野くんは意外と話しやすい人なのかも。

「はぁい、!Time up!
どう?結構仲良くなれましたか?」

英語の先生には少し感謝しなければならないのかも。

授業の終わり際に秋野くんが私の机に紙を置いた。
『放課後、2階の空き教室来て。』

なに、心臓がドクンとした。
何をされるんだろう。
< 2 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop