お嬢さまですもの!
9 不良と対決!
わたしと理央くんが『お嬢さま部』に入部して、あっという間に二週間が過ぎた。
基本的な活動日は月・水・金だけれど、火曜日と木曜日もほぼ全員が部室にあつまったし、特訓したり、紅茶を飲みながら雑談したり、花壇の管理や清掃活動もこなして――。
そんな日々のなか、わたしはどんどん、お嬢さまになりきっていった。
かのんと話しているときも、家にいるときも、わたしの口からはお嬢さま言葉が出てくる。
朝食を食べている今も……。
「お母さま。このハムエッグ、とってもおいしゅうございますわ。ご飯がよく進みます。おかわりを頂けて?」
「はい、はい」
苦笑いしながらご飯をよそってくれるお母さん。
「おーい、今日は大事な商談があるんだが、ネクタイ、どっちがイイかな?」
ワイシャツ姿のお父さんが、ネクタイを二本もってきて、お母さんに聞いた。
すかさず、わたしが口を開く。
「お父さま。どちらも素敵な色合いですけれど、わたくしが見たところ、青の方がよりお似合いでいらっしゃるわ」
「そ、そうか……。しかし、どうも慣れないなぁ、その口調は……」
とまどっているお父さんに、お母さんがピシャリ。
「アナタ! 桜子が『お嬢さま部』に入れたのよ。上品な女の子としての振る舞いを学んでいる最中なんです。協力しなくちゃダメよ」
「あ、ああ、スマン。そういえば、かなり自信がみなぎってきたし、イイことかもしれないね」
基本的な活動日は月・水・金だけれど、火曜日と木曜日もほぼ全員が部室にあつまったし、特訓したり、紅茶を飲みながら雑談したり、花壇の管理や清掃活動もこなして――。
そんな日々のなか、わたしはどんどん、お嬢さまになりきっていった。
かのんと話しているときも、家にいるときも、わたしの口からはお嬢さま言葉が出てくる。
朝食を食べている今も……。
「お母さま。このハムエッグ、とってもおいしゅうございますわ。ご飯がよく進みます。おかわりを頂けて?」
「はい、はい」
苦笑いしながらご飯をよそってくれるお母さん。
「おーい、今日は大事な商談があるんだが、ネクタイ、どっちがイイかな?」
ワイシャツ姿のお父さんが、ネクタイを二本もってきて、お母さんに聞いた。
すかさず、わたしが口を開く。
「お父さま。どちらも素敵な色合いですけれど、わたくしが見たところ、青の方がよりお似合いでいらっしゃるわ」
「そ、そうか……。しかし、どうも慣れないなぁ、その口調は……」
とまどっているお父さんに、お母さんがピシャリ。
「アナタ! 桜子が『お嬢さま部』に入れたのよ。上品な女の子としての振る舞いを学んでいる最中なんです。協力しなくちゃダメよ」
「あ、ああ、スマン。そういえば、かなり自信がみなぎってきたし、イイことかもしれないね」