秘密の好き、先生との約束
「俺が疲れた時の癒し?みたいな感じかな。…斎藤と話すと落ち着くんだよな。
お前が大人な対応してくれるから。」

「…そ、ですか。……あ。あの」

「なんだよ、緊張してんのか?」

聞いていいか分からないことに言葉が詰まる。先生の帰り道の話のこともちゃんと知りたかった
私がもしそういう感情になってしまった、先生はどう反応するのって聞きたかった
先生に想いを伝えてしまってもいいのって聞きたい……

「……先生は、話してくれたこと…全部……」

「意味知りたくなった?……ま、言ってるけど。教師としては最低かも、でもお前の気持ちの気になり方は生徒に対してじゃないってもう去年からわかってたんだ」

「去年から?」

その言葉に、ぽかんとしてしまう。
去年からその気持ちがあったの?……それに驚きと嬉しさで泣きそうになっている。

「鼻すする音がするぞ〜泣いてんの?」

「…うる、さいです。」

「嘘じゃないって気持ちと、俺が恋をしたって言うちゃんとしたこと。お前にしっかり伝わればいいなってあんな言い方になった
他に聞きたいことあるの?」

「…も、もし……私が気持ちを……伝え、たら」

「ま、口では言っちゃダメだなぁ。」

そう切りかえした。分かるけど、分かるんだけどやっぱりダメだよねってこと。

「でも、誰にも聞かれない…それから、文字なら。」

そう言って先生は、私に気持ちはメッセージで伝えてって言ってきた。

「ここまで来たら鈍感な俺でも気づくよ。お前の悩みも何となくわかった気がする。
でも、それを解決する、打ち明けるのはさっき約束したいつか、言える時に。あの丘の公園で。」

約束しようって言ってくれた。
先生は大丈夫、今日起きたことが本当の事だからって最後に言って電話を切った
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