秘密の好き、先生との約束
夏休み後半、課題も全て終えたからやることの無い日が続いた。
運動部の遥はなかなか遊びにも誘えなくて。
頑張ってるのを応援するくらいしか出来なかった

「それにしてもあれ以来電話は無い」

普通のことなのに、次もあるかと少々期待してしまったのがいけなかった。
私はまだ夢を見てるくらいに思っておいた方が心が休まるかもしれない。そんなタイミングで先生は【今日の夜かけると思う】とだけ送ってきた。
そんな私は、いつでもどうぞと簡素な返ししかできない…先生は不審に思っているのかな……?

その日の夜、私はいつ電話が来てもいいよになんて思っていたけど電話が来たタイミングはお風呂だった。

「もしもし、斎藤?」

「先生、お久しぶりです」

「メッセージはそれなりにしてただろ。でも声聞くのは久しぶりだな……ってどこにいるんだ?」

前回がイヤホン使っての会話だったからこの反響に違和感を感じてるんだと思う

「すいません、今は……」

言おうとした時、さすがにお風呂ですって言えるか?入浴してます?……えっと…普通が分からない。

「反響……反響してるってことは、そういうことか」

なにか理解したように、言わなくていいよって言ってくれた。分かってくれたならそれでいいです。先生

「お前がゆっくり出来るタイミングで電話しようか
これ。落ち着かないだろ?」

「もう、移動するのでもう少しだけ待って貰えますか?」

そう言うと、かけ直すって電話がきれる。
先生との2回目の電話……は少し恥ずかしい電話でした。
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