秘密の好き、先生との約束
帰り道、遥からのメッセージが入っていることに気づく。
【先生とのお話はどうだったの?】
それに、私は、遥が書いたことが即バレしました。…それで、色々話すことになったよ。家の問題もねって返したら
【それは、ごめんね。今度なにか奢ります】
って、返ってきた。遥は優しさでやってくれただけ。だから気にしなくていいよって返しておいた。

家について…自転車を置く。あれ、お兄ちゃん帰ってきてるんだ。久しぶりにお兄ちゃんの車を見てそう思う

「ただいまー」

「お?美羽、おかえり。」

「お兄ちゃん珍しいじゃんなんでもない日に帰ってくるの」

「ちょっと親父に話あって、今日明日休みだから帰ってきた、美羽は部活休みの日か」

「うん、文化部はそんなに忙しくもないんで。…勉強してるから、ってお母さんには言っておいて」

私はリビングによらず、洗面台で、手を洗いすぐ自分の部屋のある2階へと足を進めた。
部屋に入って、課題をひとつずつ確認して、そんなに多くないかって呟きながら
ノートを開いて勉強する、つまらない勉強に身は全く入らないけど…成績は保ちたいし……。

「とりあえず、最初の期末…か。」

カレンダーを数ヶ月めくって、学校の年間行事予定に書かれている期末テストの日を丸で囲っておく
こういうテストも……先生に見てもらうため…そんな気持ちで取り組んでておかしな話だけど
それくらい、先生に見てほしい。叶わない恋でも、想いを伝えなければ想っていても問題ない…と思う
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