パパに会いたいだけなのに!
わたしはといえば……。

「だからぁ! グリーンピースも残さず食べてよ」
「グリーンピースだけは絶対無理」

夏休みが終わってからも学校がお休みの日なんかに、ときどき拓斗にお弁当を作って持って行ってる。
相変わらず、男の子の格好で。
がんこな拓斗の好き嫌いはなかなかなくならない。
「じゃーん! 見て見て! パパの新しい映画のチラシ。わたしのパパ、超かっこいいよね。ショーンにそっくりだけど、パパの方が気品がある」
そして、すっかりパパのファンになってしまった。
「絶対俺の方がかっこいい」
こういうとき、拓斗はすぐにすねる。
「もー! 何言ってるの」
拓斗が締めてるネクタイをグイッと引っぱって、それから頬にキスをする。
「当たり前でしょ?」
ニコッて笑ったら、拓斗が顔を赤くしてる。
「その格好でそういうことするなって言ってるだろ」

fin.
< 118 / 118 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:10

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

冷徹エリート御曹司の独占欲に火がついて最愛妻になりました
  • 書籍化作品
[原題]チクタク時計ワニと雪解けの魔法

総文字数/95,303

恋愛(オフィスラブ)136ページ

表紙を見る
表紙を見る
Little yellow flowers

総文字数/54,143

恋愛(オフィスラブ)71ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop