消えたい俺と生きたい君
キーンコーンカーンコーン
今日もうるさいチャイムが学校中に鳴り響く
「えー、、、さっきやったA2-1問題はテストに必ず出るので覚えておくように。そして、、、」
今日もだ。
担任の山田はチャイムがなったにも関わらず長い説明をしてくる。
何回目だろうか。チャイムの意味ある?って思ったのって
うざすぎる。
貴重な休み時間を奪いあがって
そんなことを思っていると、あのうざい山田が俺をいつの間にか真っ赤な顔をして睨んでいる。
あ、、、またか。怒られる。
「おい!聞いてるのか黒崎!さっきから何をぼーっとしてるんだ!」
いや、説明しなくても分かることを言う山田が悪いんだろ。
ていうかなんで俺?俺以外のやつはもっと酷い態度とってんだろ。
寝る。喋る。足を組む。
こいつらに比べたら俺の方が絶対マシだろ。
だけど言い返せなかった。
俺は昔から不幸な人間だ。
これ以上喋ると次の不幸が訪れるに違いない。
だから黙秘をつづける。
黙っていれば不幸は訪れないと思ったから。
でもその考えが不幸を呼び寄せる。
「ずっと黙ってるつもりか?だったら放課後教室に残れ!俺とみっちり勉強させてやる」
は、、、?なんでそうなる。
周りがくすくすと笑い声を上げ始める。
やっぱり俺は不幸な人間だ。