御曹司からの愛を過剰摂取したらお別れするのが辛くなります!
「凜々子の勤める会社に用事があって出向いた日がある。その時に受付にいた千石という名字の女性の笑顔と所作に癒されて、見合いの話を聞いた時には再会するのが楽しみでもあった」
初耳である。私は碧唯さんに会ったことがあり、尚且つ癒されただなんて。舞い上がりたくないのに、心がくすぐったくて、ふわふわとしている。
「……けど、俺はみちるのおかげで良からぬ噂を立てられて……遊び人だとか、みちると何回もよりを戻しているとか……。そんな事実はないのだが……」
碧唯さんは、つまり何が言いたいのか。
「良くない噂が立っている俺なんかと一緒になれば、いずれは凜々子が傷つく。そう考えたら、凜々子のためにも戸籍は綺麗にしといた方が良いと思った」
「そんなことって……」
ふとした瞬間、横を向くと碧唯さんもこちらを見たので目が合った。入籍をしなかったのは私を気遣ってくれたからだと聞いてしまい、私の心は揺らいでしまう。
「でも、お見合いの話が浮上した時、このまま純新無垢な凜々子を奪い去りたいとも思った。自分勝手で嫌な男なんだ……俺は」
碧唯さんから真実を聞かされて、私の胸が締め付けられる。
あの時……私がいない間に碧唯さんは心配していたと片岡さんから聞いたが、それは嘘じゃなかったのだと知る。
「私……、碧唯さんのことを好きになってもいいんですか?」
「……え?」
「私も碧唯さんの外見から気に入りました。不器用で口が悪いけど……優しくて気遣いができる紳士的な碧唯さんに惹かれ始めているんです」
私は精一杯の気持ちを伝える。伝えた後、火がついたみたいに頬に熱を持ち、恥ずかしいので両手で顔を覆った。きっと、顔が真っ赤で林檎みたいだから。
「俺も凜々子に惹かれている。しかし、純新無垢な凜々子を親同士の都合に託けて、そのまま妻として迎えることが凜々子にとって本当に幸せなのか、ずっと考えていた」
碧唯さんはそう言いながら、私の両手を片方ずつ顔から剥がしていく。
「え?」
真っ赤な顔が露わになり、碧唯さんに熱のある両頬を触れられて、無理やりに上を向かされる。
「凜々子がこんな俺を受け入れてくれるのならば、結婚生活のやり直しをさせてくれないか?」
碧唯さんの顔を見上げているのだが、どの角度からも整っていて綺麗な顔立ちをしている。
初耳である。私は碧唯さんに会ったことがあり、尚且つ癒されただなんて。舞い上がりたくないのに、心がくすぐったくて、ふわふわとしている。
「……けど、俺はみちるのおかげで良からぬ噂を立てられて……遊び人だとか、みちると何回もよりを戻しているとか……。そんな事実はないのだが……」
碧唯さんは、つまり何が言いたいのか。
「良くない噂が立っている俺なんかと一緒になれば、いずれは凜々子が傷つく。そう考えたら、凜々子のためにも戸籍は綺麗にしといた方が良いと思った」
「そんなことって……」
ふとした瞬間、横を向くと碧唯さんもこちらを見たので目が合った。入籍をしなかったのは私を気遣ってくれたからだと聞いてしまい、私の心は揺らいでしまう。
「でも、お見合いの話が浮上した時、このまま純新無垢な凜々子を奪い去りたいとも思った。自分勝手で嫌な男なんだ……俺は」
碧唯さんから真実を聞かされて、私の胸が締め付けられる。
あの時……私がいない間に碧唯さんは心配していたと片岡さんから聞いたが、それは嘘じゃなかったのだと知る。
「私……、碧唯さんのことを好きになってもいいんですか?」
「……え?」
「私も碧唯さんの外見から気に入りました。不器用で口が悪いけど……優しくて気遣いができる紳士的な碧唯さんに惹かれ始めているんです」
私は精一杯の気持ちを伝える。伝えた後、火がついたみたいに頬に熱を持ち、恥ずかしいので両手で顔を覆った。きっと、顔が真っ赤で林檎みたいだから。
「俺も凜々子に惹かれている。しかし、純新無垢な凜々子を親同士の都合に託けて、そのまま妻として迎えることが凜々子にとって本当に幸せなのか、ずっと考えていた」
碧唯さんはそう言いながら、私の両手を片方ずつ顔から剥がしていく。
「え?」
真っ赤な顔が露わになり、碧唯さんに熱のある両頬を触れられて、無理やりに上を向かされる。
「凜々子がこんな俺を受け入れてくれるのならば、結婚生活のやり直しをさせてくれないか?」
碧唯さんの顔を見上げているのだが、どの角度からも整っていて綺麗な顔立ちをしている。