久遠の花~blood rose~【完】
第1章 月花煌々 ―And when fate―
――思えばあの日。
あの場所に立ち寄ったことが、全ての始まりだった。
彼らにとって私は光で、花のように甘美な存在。
彼ら以外のナニカにとっても、とても手に入れたい存在。
――満月の夜。
人ではないナニカと遭遇してから、全てが変わった。
彼らは自分を吸血鬼と名乗り、私と同じだと言った。
訳がわからないまま、私は目の前の出来事を理解するのに精一杯だった。