久遠の花~blood rose~【完】
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――感情は無駄。
それは、己を惑わせる。
それは、己を狂わせる。
あるのは利用価値の有無。支障をきたす者は抹殺。唯一、父親から教えてもらった言葉。それに疑問など無く、言われるがまま生きるのが当然。
――だが、ある人がそれを変えた。
命をかけ、生きる意味を教えてくれた人。あやふやだった自己を確立してくれたその人の為に、花を求め続ける。
至高の花の完成――それだけの為に、俺は存在を許されている。