愛の重い彼との秘密の時間
「さ、叫ばないから待って。は、話し合おう?」


「もちろん話し合いもするよ。サエのことをどれだけ愛しているか教えるね」


にっこり笑って答える琉斗くんを見て思った。


ああ、これはもうオチルしかないヤツ。ううん。本当はとっくにもうーー……。

私も琉斗くんのことが好きだったのかもしれない。





「初めて会った瞬間から好きだって思ったよ。絶対にこの子と結婚するんだって感じた。初めて手をつないだのが空組の時で、一緒に砂場まで走って。

サエのためにお城を作ったらりゅうとくんが王子様になってねって言われて。嬉しすぎて発狂しそうになったんだよね」

「うわー。話の着地点が見えない……」




何日かかるの。この話。

髪を撫でながら、愛おしそうな瞳で見下ろして、頬やおでこにキスをしてくる。嬉々として饒舌に語る彼。されるがままの私は心臓が口から出てきそうなくらい緊張している。



ふたりだけの秘密。



それは恋も分かっていない私に重い愛を教えてくれる彼。


放課後のふたりだけの秘密の時間。





end




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