天使と悪魔の学園へ、ようこそ! ~男装地味子の絶対バレてはいけないヒミツ♥~
 ダメだぁ、そんなことしたら、みんなに物理的に攻撃してるの見られちゃう。

「順番にやるぞ、大河内」

 そうこうしているうちに始まってしまった。

 力が強い人によってはドコーンとかキュイーンとかすごい音がしていた。
 
 なんでわざわざ、こんな人間をあぶり出すようなことをするんでしょうか。

「きゃあー! 京極様! 今日も元気いっぱいですわね!」

 闇くんのときもすごい音というか、煙が上がってて、あ、これ人形燃やしたな、と思った。
 それなのに、女子たちは壁の上から見えるそれを目撃して、きゃーきゃー言っていた。

「キャー! 西園寺様! 昼間なのにこんなにまばゆいなんて!」

 光らせすぎです、光くん。
 壁から出てきた加賀美先生もサングラスをかけていました。
 ちょっとワイルドでした。

「きゃーっ! 東条様―! 私も飛ばされたいー!」

 ――塵になりますよ?

 ドゴーン! と人形が壁から飛んで行ったんですけど、東条くん。
 しかも最終的には粉々になって、どこに行きました?

「きゃー! 伊集院様、ダイナミック!」

 灯くんのは全然可愛い攻撃じゃなかった。
 雷直撃だよ、あれ。
 ピシャーンってすごい音で、人形がどうなったのか想像するのも怖い。

 生徒会四人の実力は本当にすごかった。
 一般の生徒が誰もかなわないことが分かったし、だからこその生徒会なんだなと思った。

 それなのに、私は……。

「次、白鳥」

 ついに私の番が来てしまった。
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