天使と悪魔の学園へ、ようこそ! ~男装地味子の絶対バレてはいけないヒミツ♥~
◆ ◆ ◆
「すまんな、何も出来なくて」
休憩室に私を呼び出した加賀美先生は、ソファに座って両膝に置いた拳をぎゅっと握りしめ、悔しそうに私に頭を下げた。
「いえ、元々、生徒会の親衛隊なんて望んでませんでしたから」
私は向かいの椅子に座って、首を横に振った。
これで生活が元通りになったわけじゃないけど、別に先生が悪いわけじゃない。
私がもっとちゃんと自分のことを上手く隠せてれば、こんなことにはなってないから。
「クラスはどうだ? 大丈夫か?」
顔を上げて、先生が尋ねてくる。
朝比奈さんに会った次の日からクラスもB組にされてしまって、悪魔界の権力者の力ってすごいなと思った。
元から生徒会がらみで浮いていた私は今日もクラスでぽつんと一人ぼっち。
寮も一般の部屋になって、いまでは生徒会のメンバーと合同授業以外は顔を合わせない。
朝比奈さんが見てるから、顔を合わせても、私から避けてるけど。
「なんとか静かにやっていきます」
大丈夫とは言えない。
正直、寂しい。
でも、そんなのも言ってられない。
私の本来の目的はこの中等部を人間だとバレないで卒業することだから。
「なにかあったら、いつでも来ていいんだからな?」
「ありがとうございます」
帰り際、そんな会話をして、私は先生の休憩室をあとにした。
「すまんな、何も出来なくて」
休憩室に私を呼び出した加賀美先生は、ソファに座って両膝に置いた拳をぎゅっと握りしめ、悔しそうに私に頭を下げた。
「いえ、元々、生徒会の親衛隊なんて望んでませんでしたから」
私は向かいの椅子に座って、首を横に振った。
これで生活が元通りになったわけじゃないけど、別に先生が悪いわけじゃない。
私がもっとちゃんと自分のことを上手く隠せてれば、こんなことにはなってないから。
「クラスはどうだ? 大丈夫か?」
顔を上げて、先生が尋ねてくる。
朝比奈さんに会った次の日からクラスもB組にされてしまって、悪魔界の権力者の力ってすごいなと思った。
元から生徒会がらみで浮いていた私は今日もクラスでぽつんと一人ぼっち。
寮も一般の部屋になって、いまでは生徒会のメンバーと合同授業以外は顔を合わせない。
朝比奈さんが見てるから、顔を合わせても、私から避けてるけど。
「なんとか静かにやっていきます」
大丈夫とは言えない。
正直、寂しい。
でも、そんなのも言ってられない。
私の本来の目的はこの中等部を人間だとバレないで卒業することだから。
「なにかあったら、いつでも来ていいんだからな?」
「ありがとうございます」
帰り際、そんな会話をして、私は先生の休憩室をあとにした。