天使と悪魔の学園へ、ようこそ! ~男装地味子の絶対バレてはいけないヒミツ♥~
「ほら、見て、白鳥 雪よ」
「朝比奈様から東条様を奪おうとしたとかで」
「ああ、A組からB組に移動させられたんでしょう?」
「親衛隊だからって権力者にたてつくからよ」
「ふふ、元よ、元親衛隊」
中庭を歩いているだけで、ヒソヒソと噂話が聞こえてくる。
きっと、時間が経てば、気にされることもなくなるはず。
人に避けられるのには慣れてる。
「雪」
足早に歩いていて、後ろから声が聞こえた気がした。
つい最近のことなのに、久しぶりのような気のする声。
きっと、空耳だ。
そう思ってたのに
「オレってさ、雪のこと見つけるの得意だと思わね?」
隣に並んだ彼はそう言いながら嬉しそうに私の顔を覗き込んできた。
「闇くん」
離れてから数日しか経ってないけど、ずっと会ってなかった気がする。
きっと、会えて嬉しいっていまは思っちゃいけないんだろうな。
「どうして、急に親衛隊やめちまったんだよ?」
唐突にそんなことを聞かれて、私はぴたりと足を止めた。
親衛隊なんてやりたくなかったのに、いまでは戻りたいと思ってる。
でも、それは許されることじゃない。
「言えないです」
闇くんは私が人間だということを知らない。
きっと、本当のことを言ったら、私のことを嫌いになるだろう。
――闇くんに嫌われるの、すごく怖いなぁ……っ。
心の中で泣きながら、私はまた足を動かし始めた。
「どういうことだよ? なあ?」
腕を掴まれて、引き止められたけど、私はもう闇くんの顔を見られなかった。
「俺はもう闇くんたちに関わってはいけないんです、すみません」
するりと彼の手を抜けて、走り出す。
「朝比奈様から東条様を奪おうとしたとかで」
「ああ、A組からB組に移動させられたんでしょう?」
「親衛隊だからって権力者にたてつくからよ」
「ふふ、元よ、元親衛隊」
中庭を歩いているだけで、ヒソヒソと噂話が聞こえてくる。
きっと、時間が経てば、気にされることもなくなるはず。
人に避けられるのには慣れてる。
「雪」
足早に歩いていて、後ろから声が聞こえた気がした。
つい最近のことなのに、久しぶりのような気のする声。
きっと、空耳だ。
そう思ってたのに
「オレってさ、雪のこと見つけるの得意だと思わね?」
隣に並んだ彼はそう言いながら嬉しそうに私の顔を覗き込んできた。
「闇くん」
離れてから数日しか経ってないけど、ずっと会ってなかった気がする。
きっと、会えて嬉しいっていまは思っちゃいけないんだろうな。
「どうして、急に親衛隊やめちまったんだよ?」
唐突にそんなことを聞かれて、私はぴたりと足を止めた。
親衛隊なんてやりたくなかったのに、いまでは戻りたいと思ってる。
でも、それは許されることじゃない。
「言えないです」
闇くんは私が人間だということを知らない。
きっと、本当のことを言ったら、私のことを嫌いになるだろう。
――闇くんに嫌われるの、すごく怖いなぁ……っ。
心の中で泣きながら、私はまた足を動かし始めた。
「どういうことだよ? なあ?」
腕を掴まれて、引き止められたけど、私はもう闇くんの顔を見られなかった。
「俺はもう闇くんたちに関わってはいけないんです、すみません」
するりと彼の手を抜けて、走り出す。