日当たりのいいお隣さん
第六話
○美月の部屋


美月(作り置きしといたものはこれで全部か。瑠姫の家に持って行かないと)


今日は休日。美月は料理をして、瑠姫の家に持って行くところだった。


ピンポーン


瑠姫「はーい」

美月「瑠姫、料理持ってき——誰だよその男」

瑠衣「瑠姫、コイツ誰?」

瑠姫「みーくん、私の彼氏」

瑠衣「はぁ?彼氏いたの?」

美月 見るからに距離の高い2人。瑠姫と同じ灰色の瞳をした顔の整った男。

美月(まさか——浮気か?)

瑠姫「聞いたかなかったっけ?まぁいいや、みーくん入って」

美月「……ああ」


瑠姫のお腹に手を回して、ぎゅっと抱きつきながら歩く瑠衣と言う男。


美月「冷蔵庫に入れて置くな、これ作っといたから」

瑠姫「わ!ありがとう!大事に食べるね〜」

瑠姫(みーくんの料理は絶品なんだよなぁ)


瑠姫が料理するのが面倒で冷凍食品ばっか食べるので、心配した美月は最近料理を作っては持ってきてくれていた。


瑠姫「そういえばみーくんって何が好きなの?」

美月「食べ物か?」

瑠姫「うん」

美月「なんでも好き。好き嫌いとかないからな」

瑠姫「へー!てっきり苺が好きなのかと思ってた!」

美月「っ!?」

瑠姫・瑠衣(この反応はビンゴだな)

美月「な、なんでだよ」

瑠姫「みーくんのお友達に聞いた!悠介くんだっけ?」

美月「悠斗だ」

瑠姫「そうそうその子!みーくんのお友達なだけあってカッコよかったねー」

美月(……)

瑠衣「瑠姫、こっち」

瑠姫「はーい」


座ってあぐらをかきながら、ポンポンと自分の足を叩いた瑠衣。

その上に座った瑠姫にまた美月が苛立つ。


瑠姫「みーくんのために苺アイス用意したんだー瑠衣は抹茶でいいよね?」

瑠衣「うん」

美月「……」

瑠姫「取ってくるからちょっと待っててー」


瑠姫が席を立つ。


瑠衣「……で、アンタ本当に彼氏なわけ?」

美月「お前こそなんだよ」

瑠衣「俺は瑠姫の弟みたいなもんだ」

美月「俺は彼氏だぞ、距離をわきまえろ」

瑠衣「いや俺の方が距離近くでもいいでしょ」


バチバチする2人。


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