赤い糸を離してくれない
そんな律人だから私を心配して同じ高校を選んだのかもしれない。


律人は私から顔を逸らしながら
「そんなわけ無いでしょ。」
と言った。

律人の耳は赤くて首も少し赤くなっていた。
やっぱり図星なのかもしれない。
 
「律人ありがとう。でも私高校に行ったら律人の迷惑とか負担にならないようにするから」


「迷惑ってなに?」
また目線を私に向けた。
少し怒っている気がした。


「高校に行ったらさ他人のふりしようよ。」

高校生になったら今よりもっと律人はモテるだろう。今より注目の的になって凄く可愛い彼女とかもできたりすると思う。 


それを私の存在が誤解を生んで邪魔をしてしまうかもしれない。



「は?」
律とは眉をひそめた。
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