赤い糸を離してくれない
「……うぐっ、うっうっ、、」
隣でお兄ちゃんが今まで聞いたことのない声で泣いている。
1ヶ月前お兄ちゃんの20歳の誕生日でお父さんが「今日から大人の仲間入りだな」と嬉しそうに話していた。
お父さんに少しだけお酒を注いでもらって嬉しそうにお酒を口に運んだ。「にっがー」と笑いながら舌をし出している様子を見てお父さんもお母さんも笑っていた。
「父さんぅ……ひっ、ぐっうぅ、母さん……ぅう」
いつも笑顔のお兄ちゃんが肩を振るわせて今にも倒れそうだった。
私もお兄ちゃんのように凄く悲しくて、ずっと心が苦しくて息ができない。
なのにどうしてか涙が出ない。心は叫んでいるのに声が出ない。
私は結局式全て終わるまで涙が出なかった。
隣でお兄ちゃんが今まで聞いたことのない声で泣いている。
1ヶ月前お兄ちゃんの20歳の誕生日でお父さんが「今日から大人の仲間入りだな」と嬉しそうに話していた。
お父さんに少しだけお酒を注いでもらって嬉しそうにお酒を口に運んだ。「にっがー」と笑いながら舌をし出している様子を見てお父さんもお母さんも笑っていた。
「父さんぅ……ひっ、ぐっうぅ、母さん……ぅう」
いつも笑顔のお兄ちゃんが肩を振るわせて今にも倒れそうだった。
私もお兄ちゃんのように凄く悲しくて、ずっと心が苦しくて息ができない。
なのにどうしてか涙が出ない。心は叫んでいるのに声が出ない。
私は結局式全て終わるまで涙が出なかった。