赤い糸を離してくれない
「う、うん分かった……あ、でも今律人が来てて……」

「あはは、そうだよな」

私は2階の部屋に目を向けると階段に律人が居た。

「すみません、俺今日は帰ります」
律人は手にピアノと背中にリュックを背負って帰る準備が整っていた。

そして階段を降りてきた。
その姿を見て脚長くて良いなと呑気に思った。


「律人よかったら一緒にいいか?」
お兄ちゃんは律人にお願いした。

なんで?律人も関係ある事なのかな?

「……俺は別に大丈夫ですけど、部外者なのに良いんですか?」
律人も不思議そうに答えた。


「ありがとう!あ、この子は水瀬律人。雫の幼なじみで両親にもお世話になってる。てか部外者なんて寂しい事言うなよ!」

お兄ちゃんは律人の背中をバシバシと叩いた。

「蒼さん痛いんですけど……」



お兄ちゃんはあははと笑いながら「じゃとりあえず中入って」と葉月さんに声をかけた。
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