赤い糸を離してくれない
「……そんな事無いよ、チョコケーキが1番気になってたから」
私は精一杯平静を装った。
「嘘。さっきまでうさぎのケーキ見てただろ。」
真っ直ぐな目で私を見る。
まるで私の考えてる事なんてお見通しみたい。
「み、見てない」
私は声が震えてしまった。
「見てた。雫たまには自分の1番好きなの選びなよ」
たまにはって……律人だって私より先に選んでも私が好きそうなものは絶対選ばないくせに……
私は見透かされて律人に対してはもう誤魔化す事も出来ない。
「……やっぱりうさぎのケーキにしても良いですか……?」
葉月さんの方をゆっくりと見るとまた笑顔でいいですよと言ってくれた。
結局ショートケーキはお兄ちゃん、タルトは律人、チョコケーキは葉月さんになった。
私は精一杯平静を装った。
「嘘。さっきまでうさぎのケーキ見てただろ。」
真っ直ぐな目で私を見る。
まるで私の考えてる事なんてお見通しみたい。
「み、見てない」
私は声が震えてしまった。
「見てた。雫たまには自分の1番好きなの選びなよ」
たまにはって……律人だって私より先に選んでも私が好きそうなものは絶対選ばないくせに……
私は見透かされて律人に対してはもう誤魔化す事も出来ない。
「……やっぱりうさぎのケーキにしても良いですか……?」
葉月さんの方をゆっくりと見るとまた笑顔でいいですよと言ってくれた。
結局ショートケーキはお兄ちゃん、タルトは律人、チョコケーキは葉月さんになった。