赤い糸を離してくれない
「お兄ちゃんと葉月さんには幸せなってもらいたい。
お兄ちゃんが許しくれるなら私一人暮らししたい。だから葉月さんとこの家で2人で暮らして」
 

これが1番いい気がする。
お兄ちゃんも葉月さんも一緒に住めるし、私は1人で生きていくにも早めに慣れることもできる。



「もちろんお金もお兄ちゃんに頼る事になっちゃうけど、私も頑張ってバイトするし将来働いたらちゃんと返していく……だから……」

「ダメ!!絶対ダメだ!!!!雫に何かあったらお兄ちゃんは生きていけない!!」

急にお兄ちゃんが声を荒げた。こんなに怒ってるのは初めて見た。

隣の律人も肩を揺らしたのが分かった。
< 29 / 60 >

この作品をシェア

pagetop