赤い糸を離してくれない
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 律人side

雫は横になったらすぐに小さい寝息が聞こえた。
安心しつつも不安なのか目尻には涙が溜まっている。


「嫌いになんてなるわけないじゃん」
雫の涙をそっと拭う。


さっき関係ないと言われてショックなのが隠しきれなかった。
雫は俺の顔をみて直ぐに謝った。
傷ついてると感じ取って何度も何度も謝った。


俺に嫌われたかもと不安になっている顔が忘れられない。

嫌いになるどころかもう離す気なんて無いのに。

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