緋色の徴(しるし)・改訂版・リリカとサリエル 魔法の恋の行方シリーズ
「アレクサンドラの腹には、アンタの子どもがいるんだにゃ。
ここで、何かしでかしたら、どうなるかにゃっ」
猫はそう言って座りこみ、後ろ足で首をカシカシかいた。
「こどもって・・・?!」
グルシアは驚きを隠さず、アレクサンドラを見た。
アレクサンドラは微かにうなずいて、両手を自分のお腹にあてた。
「たぶん・・・そうだと思う」
猫がその足元にスリスリしながら、グルシアを見上げた。
「あんたのこどもだからにゃ。魔女にはわかるにゃ」
「そうなのか!?俺のこどもなのか・・・」
グルシアは感動したように、アレクサンドラの手を取ったが、次の瞬間、鋭い視線を猫にやり命令した。
「
本来の姿を見せろ!!」
猫の周囲から、もわもわと煙が立ち込めた。
その中から毛皮のコートを着た女が、自分の煙にむせながら出て来た。
「ゲホッ!ダンナがいないから、大丈夫って聞いたけど・・アタシ!!帰るわ」
リリカがふてくされるように、紅い口を尖らした。
「ダーリン、お願い!!リリカの話を聞いてあげて。大事な話なの」
アレクサンドラがお腹に手を当てて、グルシアを困ったように見上げた。
ここで、何かしでかしたら、どうなるかにゃっ」
猫はそう言って座りこみ、後ろ足で首をカシカシかいた。
「こどもって・・・?!」
グルシアは驚きを隠さず、アレクサンドラを見た。
アレクサンドラは微かにうなずいて、両手を自分のお腹にあてた。
「たぶん・・・そうだと思う」
猫がその足元にスリスリしながら、グルシアを見上げた。
「あんたのこどもだからにゃ。魔女にはわかるにゃ」
「そうなのか!?俺のこどもなのか・・・」
グルシアは感動したように、アレクサンドラの手を取ったが、次の瞬間、鋭い視線を猫にやり命令した。
「
本来の姿を見せろ!!」
猫の周囲から、もわもわと煙が立ち込めた。
その中から毛皮のコートを着た女が、自分の煙にむせながら出て来た。
「ゲホッ!ダンナがいないから、大丈夫って聞いたけど・・アタシ!!帰るわ」
リリカがふてくされるように、紅い口を尖らした。
「ダーリン、お願い!!リリカの話を聞いてあげて。大事な話なの」
アレクサンドラがお腹に手を当てて、グルシアを困ったように見上げた。