0.0001%の恋
パソコンのお勉強
最近の小学生は、学校の授業で簡単なプログラミングを学んでいるらしい。ピアノやそろばんみたいな感覚で、習い事としてプログラミングをやらせる親も多いと聞いている。
私は、子供の頃からパソコンが家に当たり前のようにある世代だが、スマホの普及でパソコン離れした世代でもある。情報の授業も、大学で単位のために仕方なく受けたことがある程度で、勉強したとは言い難いレベルだ。
初めの会議で田中さんが言っていた『デジタル化による作業の省略』に取りかかった際、田中さんがデモンストレーションとして、簡単な自動化の例を見せてくれた。
業務でExcelを使用する機会は多い。
私もサム関数程度の便利機能は普通に使ってるが、マクロは未知の世界である。
マクロはVBAというプログラミング言語で作成されていて、田中さんはそのVBAを使用してExcelデータの集計を自動化してみせた。
「え?嘘でしょ?」
その結果を見て、感想が思わず口をついて出てしまう。だって、私が6年間もちまちまやってた作業が自動化されたのだ。しかもこんな短い時間で。
「もしかして、大学で必修科目だった情報の授業をもっと真面目に受けてたら、私にも今のができてたんでしょうか?」
「うーん、それはなんとも言えませんが‥‥少なくともプログラミングの基礎を学ぶことで、それがどの言語だったとしても、新しい言語を学ぶ時に役立っていたと思います。VBAは割と習得しやすい言語なので、興味があるなら勉強してみてもいいかもしれません。今みたいに簡単な集計程度の自動化ならマクロだけ使えれば可能になりますが、VBAが使いこなせればもっと複雑なこともできるようになりますよ?」
マクロだけでも使えるようになったら、あれもこれも自動化できるのか?何それ‥‥夢のような話だな‥‥
「あの‥‥マクロって難しいですか?」
「橘さん。必要は技術習得の母でもあると私は思ってます。是非頑張ってみて下さい!」
田中さんがあまりにも簡単そうにやってたから、つい自分にもできそう?って思ってしまったのだ。でも、彼はその道のプロだった。
「くっそー!全くわからーん!」
週末、自宅のパソコンで色々検索しながらマクロについて勉強してみようと思ったものの、『何がわからないのかもわからない状態』で手の出しようがなかった。
「亜子?どうした?」
その日、父に話があるとかでたまたま家に来ていた兄が、私の叫び声を聞いて部屋に様子を見に来てくれた。
「いや、ちょっと勉強してただけだよ。‥‥お兄ちゃんてExcel得意?」
「Excel?」
「うん。マクロ、使えたらいいなーって思ったんだけど、あまりにも難しそうで‥‥」
「うーん‥‥教えられる程得意ではないな。システム部なら、得意な奴いるんじゃないか?」
なる程、その手があったか。
私は、子供の頃からパソコンが家に当たり前のようにある世代だが、スマホの普及でパソコン離れした世代でもある。情報の授業も、大学で単位のために仕方なく受けたことがある程度で、勉強したとは言い難いレベルだ。
初めの会議で田中さんが言っていた『デジタル化による作業の省略』に取りかかった際、田中さんがデモンストレーションとして、簡単な自動化の例を見せてくれた。
業務でExcelを使用する機会は多い。
私もサム関数程度の便利機能は普通に使ってるが、マクロは未知の世界である。
マクロはVBAというプログラミング言語で作成されていて、田中さんはそのVBAを使用してExcelデータの集計を自動化してみせた。
「え?嘘でしょ?」
その結果を見て、感想が思わず口をついて出てしまう。だって、私が6年間もちまちまやってた作業が自動化されたのだ。しかもこんな短い時間で。
「もしかして、大学で必修科目だった情報の授業をもっと真面目に受けてたら、私にも今のができてたんでしょうか?」
「うーん、それはなんとも言えませんが‥‥少なくともプログラミングの基礎を学ぶことで、それがどの言語だったとしても、新しい言語を学ぶ時に役立っていたと思います。VBAは割と習得しやすい言語なので、興味があるなら勉強してみてもいいかもしれません。今みたいに簡単な集計程度の自動化ならマクロだけ使えれば可能になりますが、VBAが使いこなせればもっと複雑なこともできるようになりますよ?」
マクロだけでも使えるようになったら、あれもこれも自動化できるのか?何それ‥‥夢のような話だな‥‥
「あの‥‥マクロって難しいですか?」
「橘さん。必要は技術習得の母でもあると私は思ってます。是非頑張ってみて下さい!」
田中さんがあまりにも簡単そうにやってたから、つい自分にもできそう?って思ってしまったのだ。でも、彼はその道のプロだった。
「くっそー!全くわからーん!」
週末、自宅のパソコンで色々検索しながらマクロについて勉強してみようと思ったものの、『何がわからないのかもわからない状態』で手の出しようがなかった。
「亜子?どうした?」
その日、父に話があるとかでたまたま家に来ていた兄が、私の叫び声を聞いて部屋に様子を見に来てくれた。
「いや、ちょっと勉強してただけだよ。‥‥お兄ちゃんてExcel得意?」
「Excel?」
「うん。マクロ、使えたらいいなーって思ったんだけど、あまりにも難しそうで‥‥」
「うーん‥‥教えられる程得意ではないな。システム部なら、得意な奴いるんじゃないか?」
なる程、その手があったか。