年下上司の溺愛は甘すぎる
いつもと同じ光景なはずなのに今日はなぜかとても目につく。


そんな気持ちを心の奥底にしまい込み再び夕食の準備を続けた。
夕飯の支度中に光輝が話しかけてきたがほとんどその話は私の耳に入ってこない。


オムライスを作り終えリビングのテーブルに置くと『美味しそう！』と言って大きな口で食べ始める。
いつもだったら嬉しそうに食べてくれる姿を見て嬉しいのに今は少しは手伝ってくれてもいいのに、と悪態を心の中でついてしまう。


食事中でも光輝はチラチラとスマートフォンを確認している。
先程の女とやりとりしているのかもと思うだけで腸が煮えくりかえそうだ。


「何見てるの？」

「んー？友達から連絡きてさ、それで返事してる」

「そっか」


光輝が本当のことを言っているのかどうかは今の私には分かるすべはない。
もぐもぐとどんどんオムライスを口に運びお皿が空になるとキッチンまで運んでくれた。


「お皿は俺が洗うから瀬奈はお風呂入ってきていいよ」

「あ、うん。ありがとうね」
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