年下上司の溺愛は甘すぎる
これまでなら素直に受け止められた優しさも全てが浮気を隠すためのものなのかと考えてしまう自分が嫌だった。
光輝の言葉に甘えて片付けをお願いし、私は着替えを持って浴室へと向かう。


湯船に浸かりほっと一息つくものの落ち着けるわけがなかった。
いつもは置いてくるが今日はスマートフォンを持ってきていたため親友に連絡を入れる。


『もしもし?』

「あ、もしもし?沙也加?」

『瀬奈どうしたの?』


彼女は私の小学生からの友人の松永沙也加(まつながさやか)でなんでも話せる唯一の親友だ。
大人になった今でも月に一回は必ず会う約束をしている。


「沙也加今少しいい?」

『うん全然大丈夫だけど、どうしたの?』

「実は⋯⋯」


私は沙也加に光輝宛にきたメッセージの内容を伝え、浮気を疑っている旨を伝えた。
沙也加に話すことによって自分の中でも整理することができる。
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