【更新お休み中】歳下幼なじみのナマイキな溺愛〜最強総長の誘惑に、翻弄されて〜

一通り私の話を聞いた後、美晴は何事も無かったかのように席を立ち、荷物を持ってそそくさとこの場を去ろうとする。



「え?もう帰るの?!」



ハッとして時計を見ると時刻は午後六時三十分。


そろそろ最終下校時刻のアナウンスがなる頃だ。会議もしていたから時間が過ぎるのはあっという間だ。



「帰るわよ。真夜の愚痴を聞いてるほど暇はないの。この後塾があるからお先」



焦る私を置いて、そのまま教室を出ていってしまった。


……帰る約束はしてなかったけど、もうちょっと優しくしてよー……。


そう心の中で思ってしまった。


美晴は時間を無駄にしたくないタイプ。大事な用事があれば何があっても容赦なくバッサリと切り上げる。


そんなところがみんな冷たいとか言っているけど、私は逆に美晴のことに憧れを持っていた。


美人で自分の意見を言えてかっこいいなって。だから本当は美晴が生徒会長をやってくれれば1番だったのに。
< 12 / 73 >

この作品をシェア

pagetop