シークレットシスターーDance with the Devilー
「はい」

ドアに向かって返事をしたら、
「風花さん、お風呂が空きましたよ」

ドアが開いたかと思ったら、パジャマ姿の碧流くんが顔を出した。

髪を洗ったのか、バスタオルで髪を拭いている。

「あら、もうそんな時間なの?」

「少なくとも3、4時間ぐらいは経っていますよ」

タブレットの画面の下に表示されている時計に視線を向けると、もう少しで11時になろうとしていた。

「あー、でももうちょっと進めたいんだよね…」

「締切、近いんですか?」

「そう言う訳じゃないんだけど、もう少しだけ…」

そう言った私に碧流くんは少し考えると、
「わかりました、後30分だけですよ」
と、言った。

「はーい」

私から返事が返ってきたことを確認すると、碧流くんは書斎のドアを閉めた。
< 23 / 105 >

この作品をシェア

pagetop