シークレットシスターーDance with the Devilー
碧流くんは普通だと言うけれど、彼の言っている“普通”が周りと一緒とは限らない。

と言うか、質が悪いぞ。

いや、ちょっと待て…このシチュエーションは、却って使えるかも知れないぞ。

距離感がおかしくて勘違いをさせてしまう…みたいな展開でいけるんじゃないかしら?

我ながらいい展開になりそうだと思っていたら、
「ーーッ…!?」

碧流くんの顔が目の前に…と気づいた時はもう手遅れで、私の唇は彼の唇と重なっていた。

ーーえっと…これは、どう言う展開なんだ…?

そう思っていたら、碧流くんの唇が離れた。

「風花さんもそんな顔をするんですね」

碧流くんはそんなことを言ったかと思ったら眼鏡越しで笑った。

「えっ…?」

私はどんな顔をしていたと言うのだろうか?

と言うか、何でキスをしてきたんだ?

つきあってる…と言うか、結婚してるから別に問題はないんだけど。
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