再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
そしてそれぞれを紹介する。

「みんな本当に全員同い年なんだね! すごい! そして全員の顔面偏差値がヤバい」

すっかり天音は打ち解けたようだ。
いつの間にか女性陣だけで集まってやいやい女子トークが始まった。

「丈慈」

親父が俺を呼ぶ。

「良かったな。んでお前どうすんだ家。さっきの天音の反応見たろ」

それな。
それは俺も気にしていた。
若干、親父が天音を呼び捨てにするのはちょっと感に触るがまぁいいとしよう。

「どうしような。建てる?」

「天音驚かしてやろうか」

ニヤっと笑う。
出たよ。
親父は無類のサプライズ好き人間だ。

「あのなぁー。考えとく」

「ああ。そうだな。もたもたして麗みたいに膨れたら大変だぞ」

いやいや。

親父はこの家を建てる時にお袋に内緒でコソコソしてたら浮気を疑われて大変だったらしい。

「ああ。親父みたいにはなんねぇようにする」

「ははは。とにかく天音の幸せが一番だ」

「ああ。わかってる」
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