再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
「ママも翠ちゃんもめっちゃ綺麗だった。それに美空ちゃんも、音羽ちゃんも、維織ちゃんも! どうなってんの本当」

「あいつらも天音見て相当驚いてたけどな」

「私別にそんなんじゃないよ」

天音はわかってない。
どれだけ自分が綺麗かを。

もちろん外見も桁違いだがそれでもそれ以上に天音は内から出る美しさが桁違いだ。
明るく奔放で、お節介と言ってるがそれは優しさだし、逞しい一面もある。

その一方で、我慢し過ぎて自分を蔑ろにしてしまう所もある。

淑やかさも、意識していなくてももう染み付いていて所作に無意識に現れている。

努力したんだろうな。

捻くれてなくて、純情だし。
俺も予想していない事を言い出したりする。
本当に無意識に俺を煽る。

だから目が離せないし、笑顔を守りたいし、幸せにしたいと思う。

俺もようやくそう思える女性に出会えて良かった本当に。

パリで俺を見つけてくれて、声をかけてくれた天音には感謝しかない。

俺に愛するという感情を教えてくれたかけがえのない存在だ。

心からそう思った。

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