再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
ダメだ。
いい加減喉乾いた。

モゾっと動く。

「ん…」

あ、起きた?

丈慈を見るも…目を閉じている。
でも余計に抱きしめ直された。

そして丈慈の手が動き出した。

え?

起きてる?

ちょ…
手が胸に…

起きてるよねこれ?

「じょ、丈慈?」

「ん?」

目を閉じたまま返事が帰ってくる。
なんだやっぱり起きてた。

「喉乾いた」

「ん」

丈慈はゆっくり目を開けて目を細めるだけの笑顔を見せるとチュっとして起き上がり、クローゼットからガウンを取り出してさっと羽織るとリビングに静かに下りて行った。

丈慈側にあるベッドサイドのテーブルにある時計を見るとまだ朝の4時だった。

変な時間に起きちゃったな…

ゴロゴロしていれば丈慈が水を持って部屋に入ってきた。

そのまままたベッドへ入ってくる。
私も起き上がると、丈慈はヘッドボードに枕を重ねて寄りかかり私を後ろから抱きしめるように座った。

ペットボトルを丈慈の手から取ろうとすると、丈慈はグビっと飲んでなんと口移しで飲ませてきた。

「んー!」

ゴクっと飲む。

「ちょ! こぼれたっ!」

「ククククっ」

そしてまたチュっとキスが降ってくる。
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