再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
一人丈慈のいない部屋に入って翠ちゃんからもらった紙袋を開ける。
なんとなく嫌な予感しかない。
だってこの袋、ランジェリーショップに入った時のだもん。

そして中からかわいい袋に包まれた下着を取り出して広げると私は顎が外れそうになった。

そこにはいつの間にか書いたのか一枚のメッセージカード。

"バレンタインのプレゼントは私ですって言ってそれ着なね! 楽しい報告待ってるねー!"

「翠ちゃん!」

誰もいない部屋で名前を叫んだ。

こ、これ…
ヤバいでしょ。どう考えても。
私は普段、めちゃくちゃシンプルな下着ばかりだ。

翠ちゃんが選んだそれはダスティピンクのネグリジェとTバックで、まずもってネグリジェは当たり前に胸元以外はスッケスケのやつだった。
背中も腰までベロンと開いていてクロスになってる。

確かにかわいい。
うん。
かわいい。

でもこれ着て丈慈の前で見せるのは流石にハードル高くないか?

「翠ちゃん!」

やっぱりまた叫んだ。




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