再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
天音が選んだのはバリ島のウルワツのヴィラだった。

ここたぶん俺の両親が行った所かもしれない。
すごい偶然だな。

「わかった。それじゃあとは任せてな」

そうして週明けさっそく翠に手配してもらって天音の希望通り、最初にここがいいと言ったヴィラを取ることができた。

絃から送られてきたデータを元にざっくりと外観などのイメージ画を作っていく。

まさか自分が内緒でこんな事をする日が来るとは思わなかったが、いざするとなると楽しくて仕方なかった。

俺も所詮親父の子だ。

天音の驚く顔を想像すればペンを持つ手が止まらない。

このままじゃ、現地視察を兼ねた旅行の前に終わってしまいそうだ。
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