再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
「ちょっ!」

咄嗟にバッと両手で隠すもほとんど隠せていない。

「天音、綺麗だ。とても」

そんな瞳で…

丈慈はプールに立ったまま、プールサイドに座る私のお腹あたりに抱きついた。

甘えてる…のかな?
喜んでる…のかな?

私は恥ずかしさよりも愛おしいさがまさって抱きつく丈慈の頭を撫でた。

「お前、なんでそんなにかわいいの?」

そう言ってお腹に甘噛みするようにキスをされる。
丈慈の濡れた髪が触れてくすぐったい。

「ふふっくすぐったいよ」

「おいで。一緒に入ろう」

少し離れて優しく微笑み両手を広げる。
もういいや!
私はその逞しい胸に飛び込んだ。

丈慈は優しく私を抱き止めるとそのままギューっと抱きしめる。

顔と顔を寄せ合い目が合うとどちらからともなくキスをした。

丈慈は手をそっと離す。

私はしがみついたまま。

「ん?」

いつまでも離れない私に丈慈は私を見る。
離れないの?
と丈慈の瞳が語っている。
< 177 / 286 >

この作品をシェア

pagetop