再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
私は丈慈を見上げる。

「俺、基本は塩対応だからな」

「でも最初から丈慈、私には優しかったよね」

「ああ。実は自覚するまでは時間かかったんだけど、たぶん一目惚れ。たぶんじゃないな。絶対」

「一目惚れ…」

「見た目だけじゃない。内から出るオーラに圧倒されたんだよ」

「そ、そんなオーラある?」

「俺には見えたの。誰にも気づいてほしくない。なんなら誰の目にも止まって欲しくない」

え?

「俺、ヤキモチやきらしい。俺の事だけ見てて欲しいって思う」

いつも余裕な笑みを浮かべているように見えてた。

「結構いっつも必死だよ俺」

そういえば翠ちゃんも前に言っていたかもしれない。

「婚約者になった今もな」

私の左手の薬指に光る指輪を撫でる。

「丈慈…」

「愛おしくてたまらない」

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